信頼のアイテムが一目でわかる? サステナブル・ラベルの種類と意味を詳しく解説!

サステナブルラベル

地球温暖化、廃棄物問題、海洋プラスチック問題……など、地球環境に関する問題は数多く発生しています。環境問題への意識の高まりから「サステナブル」「エコ」「エシカル」といった言葉に注目が集まりました。
しかし、どのようなアイテムにどんな効果があるのか、消費者からはわかりにくいことも多いです。そこで登場してきたのがサステナブル・ラベルです。

この記事では、サステナブル・ラベルの定義や背景、具体的な例について詳しく解説しています。

サステナブル・ラベルとは?

サステナブル・ラベルとはどのようなものなのでしょうか。必要となる背景や役割について、解説します。

サステナブルなアイテムの課題

環境問題に貢献できる製品は数多くありますが、中には「人や環境にやさしい」と表記してあるだけで環境への負荷軽減効果があいまいであったり、通常のアイテムと比べて負荷が変わらなかったりするアイテムもあります。このような事例はグリーンウォッシュと呼ばれ、世界的にも問題になっています。
人や環境にやさしいアイテムの効果を一般生活者が判断できればよいですが、全員がそこまでの知識を持っていないのが現状です。

サステナブル・ラベルの役割

一般生活者が簡単に「人や環境にやさしい」アイテムを見分けるために、サステナブル・ラベルがあります。サステナブル・ラベルは、持続可能な原材料調達や環境・社会的配慮、生物多様性等につながる、さまざまな 国際認証ラベルのことです※。
私たちが正しく人や環境にやさしいアイテムが選べるようになれば、サステナブルな社会に移行する日が近づくかもしれません。

サステナブル・ラベルの具体例

具体的にどのようなサステナブル・ラベルがあるのでしょうか。代表的なラベルをピックアップしてみました。

海のエコラベル「MSC認証」(海洋管理協議会)

海のエコラベルとは、水産物に関するサステナブル・ラベルです。水産資源や環境に配慮した漁業の認証と流通・加工・販売のすべての工程で認証水産物を分別するためのCoC認証の2種類を含んでいます。
認証を得た水産物はMSCエコラベル(海のエコラベル)を表示することが可能。全世界で20,000品目以上の製品にラベルがつけられています(2022年時点)。

FSCラベル「FSC認証」(森林管理協議会)

森林管理協議会(FSC®)が運用する、FSC認証制度で認証を受けた製品につけられるサステナブル・ラベルです。
認証にあたっては、生物の多様性、水資源・土壌等への環境影響、社会的・経済的側面の森林機能の維持を考慮。森林の動植物や地域の人に配慮し、持続的に豊かな森が維持できるように管理された森の木材が使われていることを証明します。認証を得た製品(主に紙製品や木製品)に表示できるラベルが「FSCラベル」です。

GOTS「オーガニックテキスタイル世界基準」

オーガニックテキスタイル世界基準(GOTS)は、オーガニックの繊維製品に関する基準とラベルです。有機栽培(飼育)の原料を使用し、環境と社会に配慮して加工・流通された製品であることを示します。
糸、生地、衣類などの幅広い繊維製品が対象。原料の70%以上がオーガニック繊維というだけではなく、一般生活者の手に届くまでのすべての段階で環境や社会に配慮した方法が実行され、その他の製品と混合したり、汚染されたりしないように管理されていることも必要です。

国際フェアトレード認証ラベル

国際フェアトレード認証ラベルは、持続可能な生産と公正な貿易によって貧困のない社会の実現を目指したラベルです。主にコーヒーや紅茶、バナナ、カカオなどの農産物の生産者の多くが、貧困ラインを下回る生活を余儀なくされています。国際フェアトレード認証ラベルがつけられた製品は、適切な労働環境の中で生産され、適正価格で取引されていることの証です。

まとめ

サステナブル・ラベルは一般生活者が、人や環境に配慮されている商品を選ぶための手がかりになります。様々な種類があり、それぞれに異なる意味を持つため、事前に知っておくことが重要です。
私たちは自分が重視する側面に合ったマークを見極めることで、より効果的にサステナブルな商品を選べます。製品を手に取ったときには、まずサステナブル・ラベルに着目してみてはいかがでしょうか。

ALL