服を適切に処分する方法!環境に配慮しながら身の回りをスッキリさせよう

クローゼットの中に徐々に増えてきた服は、季節の変わり目や整理をするタイミングで手放したくなるもの。収納スペースに余裕ができれば、気分も一新できるでしょう。一方で、安易に可燃ごみ等で廃棄してしまうと環境に負荷をかけてしまうかもしれません。
この記事では、洋服の整理整頓と環境負荷の抑制を両立できる処分方法について詳しく紹介します。
服の処分は適切に
まずは処分される服に関する全体的な背景から見ていきましょう。
服の廃棄量は年間78.7万トン
環境省の調査結果によれば、日本国内における服の新規供給量は81.9万トン(2020年のデータ)で、その内の約9割にあたる年間78.7万トンが使用後に廃棄されると推定されています。また、その廃棄場所は事業所からが約1割に対して家庭からが9割以上であり、全体の約6割が可燃ごみとして処分されています。
服の生産過程では多くの水や資源が消費され、二酸化炭素を排出していますが、最終的に可燃ごみになることでさらに環境へ負荷をかけることになっているのです。
服が廃棄される理由
服が廃棄される理由はさまざまですが、例えば、流行や好みやサイズの変化、汚れの付着、破れや部分破損の発生などが挙げられます。特に、まだ着られる服が廃棄されてしまうことは、ファッションロスと呼ばれて大きな問題になっています。
家庭からのファッションロスを減らすためには、まずは安価でも耐久性の弱い服を購入しないこと、次に服を長く愛用することが大切です。その上で処分が必要な場合には、環境に負荷をかけにくい廃棄方法を選びましょう。
具体的な服の処分方法
服を適切に処分するための具体的な方法を整理してみました。ぜひ参考にしてみてください。
リユースショップに買い取ってもらう
ブランド品や状態の良い服などはリユースショップなどで買い取ってもらえます。服を整理整頓できて、対価も手に入り、そして環境にも負荷をかけにくい方法といえるでしょう。ただし、ノーブランドや状態の悪い服は買い取ってもらえない場合があります。
また、買い取りの際には身分証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)が必要ですので、忘れないようにしましょう。
リユースについては下記のコラムで詳しく解説しています。
必要な人に寄付する
自分には合わなくなってしまった服でも、条件によっては必要とする人たちがいます。NPO法人や市民団体などを通じて寄付することで、必要な人に役立てることが可能です。ただし、明らかに着られない服は受け取ってもらえないどころか、逆に受取側に迷惑をかけてしまう場合も……。
過度な汚れなどは落とし、きちんとした状態の服を選んで寄付することが大切です。
回収ボックスや店頭回収を利用する
着られなくなってしまった服は廃棄物として処分するのではなく、リサイクルに出すことでごみの排出量を減らすことにつなげられます。自治体では服を含めて多くの種類の資源回収を実施していますし、小売店によっては服の回収ボックスを設置している場合もあります。
資源回収や小売の店頭の回収ボックスで回収された服は、専門の業者が状態を判断した上で、一部はリサイクルやリユースなどに活用されます。買い取りや寄付と比べて比較的身近なため、生活の中で取り入れやすいアクションといえるでしょう。
服を人に譲るときの注意点
リユースショップや寄付などを通じて服を他人に譲る場合には、いくつかの準備が大切です。以下のポイントを注意しておくと、譲渡のやり取りがスムースに進みますよ。
服の状態で仕分けておく
服を買い取ってもらったり、寄付したりする場合には、服の状態別に仕分けておくことが大切です。例えば、次のような分類で仕分けてみましょう。
● ブランド品や新品同様の品質を保っている服
● 多少のほつれや汚れがある服
● 大きな穴が空いていたり、生地が薄くなっていたりする服
大きな穴が空いていたり、生地が薄くなっていたりする服は、残念ながらリユースや寄付はできないでしょう。自分にとって不要な服ですが、他の誰かにとっても明らかに不要な服ですので、資源としてリサイクルするのが適切です。
小さな破れはリペアしておく
指摘されなければ気づかないような破れであれば、綺麗にリペアできるかもしれません。裁縫が得意な人であれば、自宅でリペアしても良いでしょう。
裁縫が苦手な場合や自分で行うには不安が残る場合は、服のリペアサービスを請け負っているお店を探して、依頼するようにしましょう。意外と近くに素敵なリペア専門店があるかもしれません。
綺麗に洗浄しておく
リユースや寄付をする前には、服をきちんと洗濯しておきましょう。一見、綺麗な外観に見えたとしても細かい汚れが付着しているかもしれませんし、衛生面でも不安が残ります。
次に他の誰かが使う、ということを考えた場合の最低限のマナーです。また、自宅で洗濯する場合には服のタグについている取り扱い表示に従って適切にケアをしましょう。
まとめ
服を処分する方法の選択肢は廃棄だけではありません。寄付やリユースを活用して必要な人に服を届けたり、リサイクルで資源の有効利用につなげたりすることもできます。
今回紹介した方法を参考に、最適な処分方法を選んでみてください。きっと晴れやかな気持ちで、新しい季節を迎えられますよ。