サーキュラーファッションの基礎知識! 持続的な未来を実現する衣服との付き合い方

サーキュラーファッションという言葉を聞いたことはありますか? 服を購入して、着て、捨てるような「一方通行な消費」ではなく、服を資源として「循環」させる新しい仕組みのことです。廃棄される服を減らし、持続可能なファッションを実現する大切な考え方として注目されています。
この記事では、サーキュラーファッションの基本的な定義、類似する考え方との違いなどをわかりやすく解説します。普段の生活の中で意識すべき具体的な「衣服との付き合い方」を知り、持続可能な未来に向けた一歩を踏み出しましょう。

サーキュラーファッションの定義と仕組み

まずは、具体的にサーキュラーファッションとはなにか、定義や仕組みをみていきましょう。

リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへ

現在、私たちは原料から製品を生産し、使用して、廃棄するという一方通行の仕組みに、主に依存しています。このような流れを前提とした経済は、直線経済(リニアエコノミー)と呼ばれています。リニアエコノミーは、天然資源を消費して、廃棄物を発生させる流れであるため、地球環境に対して悪影響を与えます。
一方で、一度使用した製品を再資源化して、循環させることを前提とした経済が循環経済(サーキュラーエコノミー)です。
サーキュラーエコノミーは、バタフライダイアグラムと呼ばれる概念図で説明されています。現在、私たちはリニアエコノミーからサーキュラーエコノミーに移行する過渡期にあるといえます。
参考:Ellen MacArthur Foundation

サーキュラーファッションの定義

サーキュラーファッションとは、サーキュラーエコノミーにおけるファッションのあり方として位置づけられます。従来の衣服のライフサイクルである生産→使用→廃棄といった一方通行の流れではなく、使用した後の衣服を資源とみなして、循環させるファッションのことです。
大前提として、ごみの発生抑制(リデュース)に取り組む必要がありますが、その上で循環する方法として、再利用(リユース)、修理(リペア)、再生利用(リサイクル)などがあります。

サステナブルファッションやエシカルファッションとの違い

サーキュラーファッションと同じような意味に捉えられがちな言葉に、エシカルファッションやサステナブルファッションがあります。
エシカルファッションは環境や社会に配慮したファッションですが、特に労働者の人権や労働環境、動物愛護などの倫理的な面に重きをおいています。一方で、サーキュラーファッションは循環型経済を実現するファッションの在り方であり、資源循環に重心を置いている点が主な違いです。
サステナブルファッションは、「衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であること」と定義されており、環境・社会・経済の持続可能性に配慮したファッションのことです。エシカルファッションやサーキュラーファッションを包括する考え方といえるでしょう。

サーキュラーファッションとサーキュラーエコノミーの3原則

サーキュラーファッションに取り組むためには、サーキュラーエコノミーの3原則の考え方が参考になります。それぞれについて紹介していきましょう。

廃棄を減らすための製品設計

現在の流通している衣服は、着用した後に再利用されず、廃棄されてしまうケースが多くあります。廃棄される理由はさまざまですが、例えば、ほつれや破れが生じてしまったり、色あせてしまったり、といったことが挙げられます。
サーキュラーファッションでは、長期的な使用や再資源化までを見据えた設計を、製品づくりの初期段階で検討しておくことが求められます。長く使える耐久性のあるものをつくる、修理やリサイクルしやすい設計にするなどの工夫が必要です。

製品も部材も循環させる

製品を、製品として再利用(リユース)するだけではなく、その部材も製品(部品や原材料)として使い続けることができれば、廃棄物を発生させずに循環させられます。
サーキュラーファッションにおいて、部材や製品を循環させる方法には再利用(リユース)、修理(リペア)、再生利用(リサイクル)などがあります。

ちなみに、帝人フロンティアの「エコペット」は、ペットボトルや繊維くずなどを、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル工程を経て、生まれ変わらせた原料を使用した、リサイクルポリエステル繊維です。服やバッグといった身近な製品から産業資材まで幅広く採用されています。
エコペットを採用した企業様の声を下記ページで公開しています。是非ご覧ください。

自然への環境負荷を抑える

サーキュラーファッションに積極的に取り組むことで、新たに自然界から資源を採取するのではなく、着用後の衣服を再生し、次の製品へと活用する循環が生まれます。
従来のリニアエコノミーでは、廃棄物の発生や、資源の消費により、自然環境への負荷が蓄積されてきましたが、資源の循環を前提とした仕組みへ移行することで、自然環境への負荷を抑え、結果として自然本来の回復力を損なわない経済活動につながります。

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サーキュラーファッションへの取り組み方

サーキュラーファッションに取り組むための具体的な方法を、いくつかピックアップして紹介します。簡単に取り組める方法もありますので、是非取り組んでみてください。

衣服を買いすぎない

実店舗やオンラインショップを眺めてしまうと、つい新しい衣服を手に入れてしまいがちです。しかし、衣服を買いすぎないこともサーキュラーファッションの取り組みの一つです。ぜひ、買う前に本当に必要かいったん立ち止まって考えてみてください。
また、購入するのではなく、シェアリングサービスを活用するという選択肢もあります。衣服をシェアして利用することで、過剰な購入や生産を抑えられるほか、結果として廃棄される衣服の削減にもつながります。

ほつれた衣服は修理する

衣服は、長く着用するうちにほつれや傷みが生じるものです。
従来は、ほつれや破れを理由に廃棄されてしまうケースも少なくありませんでしたが、サーキュラーファッションでは、軽度のダメージであれば修理(リペア)を施し、できるだけ長く使い続けることが重視されます。
一つの製品を長く使うことは、廃棄物の削減につながり、資源を有効に活用するための基本的な取り組みといえるでしょう。

不要になった衣服は資源回収へ

どうしても手放さざるを得なくなった衣服は、可燃ごみではなく分別回収に出すことで、リサイクルされ、資源循環につながります。
自治体によっては衣服の資源回収を行っている場合があるため、自分の住む地域の回収ルールを確認しましょう。また、小売店舗などに設置された回収ボックスを利用する方法もあります。

サーキュラーファッションは衣服との新しい付き合い方

この記事では、サーキュラーファッションの定義や具体例、そして私たちが実現すべきアクションについて詳しく解説しました。衣服を資源として考え、長く着る、ほつれたり傷んだりしたら修理する、そして最終的には資源に戻す、というアクションを意識することが、循環型社会の実現につながります。一人ひとりの小さな意識と行動が、地球環境の未来を変えていくはずです。この記事で得られた知識を活かして、衣服とのサステナブルな付き合い方を実践していきましょう。

帝人フロンティアの「エコペット」は使用済みペットボトルや繊維くず等を原料としたリサイクルポリエステル繊維素材です。使用済みペットボトルはマテリアルリサイクル工程を経て、繊維くずや衣料品はケミカルリサイクル工程を経ることで繊維として再生し、さまざまな衣料品・日用品・産業資材へと生まれ変わります。
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