FREAK’S STOREが定番の4商品に採用。「エコペット」の魅力と、同社のSDGsな取り組みとは。
国内外からセレクトしたアイテムに加えて、オリジナルも展開する人気ブランド、FREAK’S STORE。同ブランドでは、今季から「エコペット」を採用した生地を採用。SDGsに貢献すると同時に、ファッション性や機能性も高めることを実現したのだという。
その採用の理由やアイテムの特徴に加え、FREAK’S STOREが続けるエコな取り組みについて、ブランド戦略部プレスの片岡佑太氏、フリークス事業部メンズ企画課の高橋芳輝氏そして帝人フロンティアの中野 茂氏に、話を聞いた。
中野氏
今回、数ある機能性素材から、「エコペット」を使った素材を採用した理由についてお教えください。
高橋氏
これまでもFREAK’S STORE 春夏シーズンの定番として麻調のポリエステル生地を採用していたのですが、昨年生地メーカーさんがその糸を「カルキュロ」に置き換えたものへとリニューアルしたんです。実際に触ってみると、これまでのポリエステルの布地よりも上品な印象で、吸汗・速乾性も高い。しかも再生ペットボトルを使った「エコペット」素材なので、SDGs的な観点でも非常に良いのではないか、ということで、ぜひ採用しようということになったのです。
中野氏
ファッション性も機能性も高めつつ、サステナブルな素材に置き換えることができた、ということですね。
高橋氏
まさにそうです。比較的ハリのある素材なので、ここ最近のトレンドである大きめシルエットが映えるのもポイントかと思います。

中野氏
今回ご採用頂いている「カルキュロ」は「エコペット」を原料とした不定形異形断面の糸で、布地に仕立てるとハリが出て吸汗・速乾性も高く、麻のような雰囲気。それでいてシワになりにくくてイージーケアなので、非常に夏向きの素材といえますね。「エコペット」についてはもともとご存知でしたか?
片岡氏
これまでも名前は知っていたのですが、採用するまでには至っていませんでした。今回、メーカーさんの方で素材を「カルキュロ」に置き換えられたことがきっかけとなって、その機能性と質感の良さを認識した上で採用できてよかったですね。
中野氏
今シーズンのFREAK’S STOREでは、トップス2型パンツ2型で生地を採用されたということで、それぞれのアイテムについてお教えください。
高橋氏
ハーフジップシャツとオープンカラーシャツ、それにイージーショートパンツとイージースラックスパンツの4型で、ブラック・ブラウン・チャコールグレー・オフホワイトの4色展開となります。
トップス2型×パンツ2型の好きな組み合わせでセットアップも楽しむことができて、カジュアルでありながら綺麗めな印象を作り出すことができると好評を頂いております。
片岡氏
僕がいま着用しているハーフジップシャツは、袖が太めかつ長めに作られている流行りのビッグシルエット。ジップを開けてリラックスした雰囲気を演出したり、裾のドローコードを絞ったりとさまざまなアレンジを楽しむこともできるかと思います。
オープンカラーシャツは、開衿の折り返し部分がナチュラルな印象に仕上がっているのがいいですね。これは「カルキュロ」がハリのある素材だからこそ実現したディテールなのではと思います。ここ最近の初夏シーズンの定番アイテムなので、お持ちでない方もぜひトライしていただきたいですね。
高橋氏
イージーショートパンツは太めの膝下丈ですが、上品な素材感なのでコーディネートを品よく仕上げてくれると思います。
高橋氏
イージースラックスパンツはワイドストレートで、少しだけモードな印象。ドローコードを出せばカジュアルに、ベルトを閉めれば綺麗めに着ることが可能です。シワになりにくくプリーツも取れにくくなっているので、気軽に洗えてイージーケアなのもいいですね。
中野氏
今回この素材を採用してみて、「こんなものも作ってみたい」と思ったアイテムなどはありますか?
高橋氏
毎シーズン、デザインをアップデートさせて継続させていただいていますが、シャツアウターなどもマッチする素材なのではと思いますね。フードなども綺麗な形になってくれると思いますし、アンコンジャケットなども上品に仕上がるのではと。
中野氏
FREAK’S STOREとして行っている、エコな取り組みなどあればお教えください。
片岡氏
FREAK’S STOREのブランディング本部に、コミュニティクリエイティブ課というセクションがありまして、そこでさまざまな取り組みを行っています。 その一つが、古紙を回収してトイレットペーパーにするという「再生FREAK」の取り組みです。渋谷区観光協会、コアレックス信栄、それにFREAK’S STOREの3社が協力して運営しています。再生されたトイレットペーパーは渋谷区の小学校に提供されており、子どもたちが環境問題を考えるきっかけにもなればという思いで続けられています。
片岡氏
さらに、「フリークス電気」として、再生エネルギー100%でCO2排出ゼロの電気も提供しています。電気料金のうち毎月100円がNPO法人『シナノソイル』に送られることで、耕作放棄地をトウモロコシ畑に変えてゆくという取り組みも行なっています。
中野氏
今回「エコペット」を採用してみて、思うことなどはありましたか?
高橋氏
夏の定番として使ってきた素材がこの素材に置き換わったことで、「ファッション性とSDGsを両立させることは可能なんだ」ということを自然な流れで知ることができたと思います。これは、それだけ「エコペット」がより身近な存在になってきた、ということでもあると思うんです。SDGsに貢献できるだけでなく、高い素材感に機能性もプラスすることのできる「エコペット」の認知がさらに高まり、今後さらに多くの企業から採用されるようになればいいな、と思っています。
