サーキュラーエコノミー実現に向けた具体的な取り組み事例まとめ
現在は環境問題が深刻化しており、持続可能な社会への転換が急務になっています。そのような中で注目されているのが「サーキュラーエコノミー」です。まだまだ新しい経済活動ではありますが、多くの企業や自治体がサーキュラーエコノミー実現に向けたアクションを開始しています。
この記事では、サーキュラーエコノミーの取り組み事例をいくつかピックアップして紹介します。
サーキュラーエコノミーの実現に向けて
サーキュラーエコノミーを実現するためには個人、企業、自治体などのフェーズで取り組みが必要です。まずはアクションを起こす理由について考えてみましょう。
持続可能な社会の実現
私たちは原材料から製品を作り、使用し、廃棄するという線型経済(リニアエコノミー)の中で生活してきました。しかしその結果、大量の資源消費や廃棄物の発生などを一因とした気候変動問題、天然資源の枯渇などさまざまな地球環境問題に直面しています。
将来的に持続可能な社会を実現するためには、今までの線型経済(リニアエコノミー)から脱却し、循環経済(サーキュラーエコノミー)に転換していく必要があります。
以下のコラムでもサーキュラーエコノミーについて詳しく解説しています。参考にしてみてください。
企業が持続的に成長できる基盤の醸成
そもそも私たちが経済活動を行えるのは安定した自然環境があるからです。今までのリニアエコノミーでは環境への配慮が行われておらず、このままでは環境が破壊されて経済活動が行えなくなる可能性も……。
これからは資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動(サーキュラーエコノミー)をできる企業こそが、持続的に成長できる基盤も作れるでしょう。
また例えば、資源の再利用プロセスを突き詰めれると、資源不足の影響を受けずに安定した供給が得られるという副次効果も得られるかもしれません。
サーキュラーエコノミー実現のための取り組み事例
サーキュラーエコノミー実現のためにできるアクションをピックアップしてみました。
エコ素材の積極的な使用
エコ素材とは「環境や地球へ配慮した」素材のこと。例えば、エコ素材の一つであるリサイクル素材であれば、新たな 資源消費の抑制、環境負荷の低減、ごみの発生抑制などのメリットがあります。「エコ素材」を積極的に製品へ採用していくことは、サーキュラーエコノミーを実現するための第一歩といえるでしょう。
以下のコラムでもエコ素材について詳しく解説しています。参考にしてみてください。
リユース製品のレンタル
1つの製品を長く利用して、新たな資源を消費しないことは非常に大切です。特に使い捨ての製品が使われていた場面に、リユースできる製品を展開することも一つの方法。
例えば、今までお祭りやコンサートなどでは、多くの使い捨て食器が捨てられていました。しかし最近では、リユース食器を貸し出す取り組みが一部の企業や自治体で始まっています。洗えば繰り返し利用できるリユース食器が広まれば、消費される新たな資源の量も減っていくことでしょう。
更なるリサイクルの推進
サーキュラーエコノミーでは、使用した後のリサイクルも重要なポイントです。従来よりリサイクルされてきている紙などに加えて、繊維製品のリサイクルも注目されています。
例えば、着なくなってしまった洋服の多くはごみとして廃棄されています。しかし、廃棄ではなく資源回収に出したり、小売店の店頭などのリサイクルボックスに入れたりすることで、そこで回収された製品は、リセールや産業原料として再利用されます。また、そのうちの一部はリサイクル工程を経て新たな繊維に生まれ変わらせることも出来ます。
様々な素材や複合素材もリサイクルできるように、新たな技術開発も積極的に行われています。
まとめ
サーキュラーエコノミーは製品のライフサイクルを循環させ、資源の無駄をなくすことで、環境負荷を低減し、経済成長と環境保全を両立する経済活動です。持続可能な社会の実現に向けて、少しでも新たなアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。