サステナブルな商品を賢く選択! 選ぶ時は素材に注目してみよう
地球環境への負荷を減らすために、サステナブルな商品を選ぶ人が増えています。しかし、素材の生産工程や流通過程を全体的に俯瞰してみると、環境や人権への配慮が不透明な商品もあります。消費者も一定の知識を持った上で適切な商品を選ぶことができれば、真に持続可能な社会へとつながるでしょう。
そこで今回は、サステナブルな商品の定義や選ぶ際に注目すべき「素材」について詳しく解説します。
サステナブルな商品ってどんなもの?
サステナブルな商品を選ぶと何が良いのでしょうか? サステナブルな商品が持つメリットを整理してみました。
環境負荷の低減と人権への配慮ができる
安価に手に入れられる商品だからといって、新たな資源を使用して生産されている商品や人権を考慮しない商品を購入し続けてしまうと、将来的に持続不可能な社会につながりかねません。
サステナブルな商品には環境や人権などに配慮された素材や方法が多く利用されています。多くの人が環境負荷を低減したり、人権に配慮する選択をすれば、社会は持続的に発展することができるはずです。
新たな資源を消費しない
限りある資源(石油資源)を消費する商品では、いずれは資源が枯渇してしまうことになります。
そこで、生産する際に「新たな資源を消費しない」こともサステナブルな商品のポイントです。限りある資源に変わってリサイクル資源や植物資源を活用する方法があります。
サステナブル・ラベルがついている
サステナブルと呼ばれる商品は多くありますが、中には「環境にやさしい」と表記してあるだけで、実際には効果があいまいなものも存在します。本当にサステナブルな商品を選ぶために、サステナブル・ラベルがついているか見てみましょう。
サステナブル・ラベルとは持続可能な原材料調達や環境・社会的配慮、生物多様性等につながる、さまざまな 国際認証ラベルのことで、中には第三者機関による認証が必要なものもあり、その素材の効果・背景をより正確に把握することが可能です。
サステナブル・ラベルについては以下のコラムでも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
サステナブルな商品3選
具体的にどのような商品があるのでしょうか。サステナブルな商品を3種類ピックアップしてみました。
再生原料や植物由来原料を使った商品
再生原料は従来であれば廃棄されるはずであった製品をリサイクルによって新たな原料に生まれ変わらせています。また、植物由来原料を利用した商品であれば、成長の過程で二酸化炭素を吸収する植物を利用しています。
これらの原料を利用した商品は石油資源を消費しない上に、石油由来の物に比べて排出される二酸化炭素の量を減らすことが可能。そのため、環境に対してやさしいサステナブルな商品といえます。
ちなみに「エコペット」は使用済みペットボトルや従来廃棄されていた繊維くず、衣料品をリサイクルした原料から作られたリサイクルポリエステル素材です。
人工皮革、フェイクファーなどを使った商品
サステナブルな商品として、動物へ配慮したモノもあげられます。従来のファッションには毛皮や羽毛、レザーなどを利用した商品がありますが、これらの商品に動物由来の素材を使わない商品もあります。
例えば、羽毛の温かさや軽量感をポリエステルやナイロン素材で置き換えたアウターなどです。合成繊維の技術開発により、動物素材を代替できる素材が増えてきています。
有機農法コットンを使った商品
シャツやブラウスなどに使われているコットン(綿)は非常に身近な素材です。しかし、従来は綿花を栽培する工程で、栽培効率を上げるために化学肥料や農薬を利用していました。農薬は環境だけではなく農家の人の健康にも影響を与える可能性がありますし、化学肥料は土壌や地下水の汚染につながるなどの問題が指摘されていました。
そのような問題を解決する方法の一つが、有機肥料の利用と無農薬による有機栽培です。特に有機栽培で生産されたコットンのうち、厳しい認証基準をクリアした素材には「オーガニックコットン」の表示がつけられています。
サステナブル素材について下記にもまとめていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
サステナブルな商品には環境負荷が少ない、人権への配慮、新たな資源を消費しないなどの特徴があります。また、環境や人権に対して適切な配慮がなされている商品には、認証ラベルがついていることも目印です。
サステナブルな商品には例えばリサイクル素材、オーガニック素材、非動物由来素材などが使われています。サステナブルな商品を選んで持続可能な社会の実現に貢献していきましょう。