リサイクルで私たちができることには何がある?小さなことから始めよう!

地球温暖化、海洋プラスチックごみ問題など、環境問題は私たちの身近な問題の一つですが、これらの問題を解決するには個人では難しい……と思ってしまいがちです。しかし実は、私たち一人ひとりがリサイクルへの意識を高く持つことが一番大切なのです。この記事ではリサイクルが必要な背景を解説した後に、私たちができる取り組みをご紹介します。
リサイクルが求められる背景
現在、多くの場面でリサイクルが求められていますが、その背景にはどのようなことがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。
処分されるごみは年間4,095万トン
日本の一般廃棄物の総排出量は年間4,095万トンと算出されています(2021年のデータ)。国内の最終処分場の残余年数は23.5年であり、このまま年間の廃棄物総排出量が減らなければ約四半世紀後には処分する場所がなくなってしまうという試算です。総排出量で見るとかなり大きな数量にみえますが、私たち一人当たりに換算すると、1日に約890グラムの排出量。私たち一人ひとりがごみの量を少し減らすことで、ごみ問題の解決につながります。
世界的にもごみ問題が深刻になっている
ごみ問題は世界でも深刻になっており、世界全体で年間23億トンものごみが排出されています(2023年のデータ)。日本では人口減少が進んでいるため実感が湧かないかもしれませんが、世界の人口は継続して増加傾向を示しているのです。世界人口が増えるとともに排出されるごみの量も増えており、ごみ問題が年々深刻になっています。
ごみはリサイクルで減らせる?
増え続けるごみに対して、どのようにして対応していけばよいのでしょうか。詳しく解説します。
3R+Renewableでごみを減らす
ごみを減らすには、昔から3R(Reduce、Reuse、Recycle)が重要とされていました。現在でもこの原則に変わりはありませんが、上記に加えて「Renewable」が追加されています。製品の素材を再生可能(Renewable)なものにすることで、ごみの量を減らしていくものです。
「3R+Renewable」は以下のコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
リサイクルは最終手段
ごみを減らすためには、原則としてReduceとReuseによって廃棄されないように長く使うことが重要です。その上で、使えなくなった製品を単純廃棄するのではなく、原料として活用し、リサイクルによって新たな製品に生まれ変わらせます。いわばリサイクルとは最終手段に位置づけられています。
個人でできるリサイクル方法
ごみを適切にリサイクルするためには少しのノウハウが必要です。個人でもできるリサイクル方法をご紹介します。
分別して自治体のリサイクルごみ回収に出す
自治体によってはリサイクル品の回収スポットを設けている場合もあります。リサイクル可能なごみであっても、燃えるゴミで排出してしまうと、焼却または埋立処分になってしまうことも……。
適切なごみの出し方を知った上で、活用していくことが重要です。まずは自身が住む自治体のごみの回収方法を確認してみましょう。
洋服の回収ボックスを活用する
着られなくなった洋服を捨てる時、販売店の店舗に備え付けられている回収ボックスを利用するのも大切な取り組みです。回収ボックスに集められた洋服は資源として積極的に利用されます。新しい洋服を買いに行くついでに、着られなくなった洋服をリサイクルに出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事ではごみを減らし、資源を再利用するリサイクルが求められる背景と、具体的な取り組み方法について解説しました。
ごみ問題は私たち一人ひとりが、取り組むことで大きく改善していく可能性があります。製品を大事に、できるだけ長く使い、どうしようにも使えなくなったり、着られなくなったらリサイクルへ……。ちょっとした心がけで、新たな社会の始まりがみえてきます。