ごみ削減に向けた環境への取り組み!リユースとリサイクルの違いをわかりやすく解説

地球温暖化や資源枯渇などの環境問題に関心が高まる中、私たち一人ひとりができることを考え、行動していく必要があります。そのなかで「リユース」と「リサイクル」は、環境問題を解決するための重要なキーワードであり、私たちの生活の中にある身近な取り組みです。しかし、これらの言葉の違いを正確に理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
本記事では、リユースとリサイクルの違いを具体例も交えながら、わかりやすく解説します。
3Rとリユース・リサイクル
まずはリユースとリサイクルの位置付けをわかりやすく解説していきます。
3Rとは
3R(スリーアール)とはリデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の頭文字を取った総称で、ごみ問題を解決するアクションのことです。日本では2000年に制定された循環型社会形成推進基本法の中で、3Rの考え方が明文化されました。
現在では、3R+Renewableという考え方も登場し、更なる取り組みの推進が求められています。
リユース・リサイクルの位置づけ
3Rの取り組みにはそれぞれ優先順位があります。まずはリデュースによって、ごみ自体を発生させない取り組みが最優先とされています。例えば、使い捨てになるような不要な製品を購入しない、過剰な包装は避けるなどです。
その上で、使用済の製品に対してはリユースやリサイクルを検討していく、といった位置づけになります。
リユースとリサイクルの違い
リユースとリサイクルは、定義に違いがあります。どのような違いがあるのか、分かりやすく解説していきます。
リユースは再使用
リユースの意味する「再使用」とは、「製品の形を変えずに再利用する」ことが当てはまります。購入した製品の寿命を延ばし、ごみの発生を抑制するだけでなく、新たに採掘する天然資源や生産にかかるエネルギーを減らすことができます。
リユースをするためには耐久性の高い製品を選び、損傷がないように大切に使用することが求められます。また、小さな損傷であれば修理(リペア)することによって長期間使用できるようにすることも、リユースに取り組む上で大事なことです。
リサイクルは再生利用
リサイクルは「再生利用」を意味する取り組みで、「製品を資源として再利用」することです。リユースは「製品の形を変えない」で再使用しますが、リサイクルは「製品の形を変える(原材料にする)」という点が大きな違いです。
リサイクル工程で一定のエネルギーを消費するため、リユースに比べると環境負荷は大きくなります。しかし、リユースできない製品(着られない服や壊れた製品など)でも、ごみにしないという点で廃棄物問題に貢献します。
また、リサイクルするためには、まず私たち一人ひとりがものを捨てるときに、しっかりと分別することが重要になります。
リユース・リサイクルの取り組み例
リユースやリサイクルの違いを具体的な取り組み例から比較してみましょう。
リユース:フリマサイトでの販売
自分では使わなくなってしまった製品を、フリマサイトなどに出品する取り組みはリユースの一つです。新たな持ち主が現れることで、製品は捨てられずに長く使えます。
また、販売することでお財布も豊かになるため、積極的に活用していくとよいでしょう。
リユース:詰め替え容器の繰り返し使用
シャンプーやボディソープなどは、容器ではなくその内容物がメインの製品です。そのため、最初に耐久性の高い容器に入ったものを購入した後、使い終わったら詰め替え品を購入して補充していく取り組みができます。
この取り組みはリユースとして位置づけられます。
リサイクル:古紙回収への協力
使用済の紙はリサイクル工程を経て再生紙に生まれ変わらせることができます。再生紙の利用用途は、トイレットペーパー、段ボール、コピー用紙など様々あります。新たな資源の消費を抑制するため、紙のリサイクルは森林保護に貢献する活動です。
現在では日本国内における古紙回収率は81.1%(2021年のデータ)といわれており、私たちの生活に根づいているアクションといえます。お住いの自治体や地域団体が定める回収方法を確認し、古紙回収へ協力をこころがけましょう。
まとめ
リユースとリサイクルはどちらも廃棄物を減らすために有効な手段です。製品をそのまま再使用しても、資源として再生利用しても環境問題の解決に貢献できます。
まずは身近なところから、リユース・リサイクルの取り組みを積極的に実践してみてはいかがでしょうか。